退職代行サービスは2017年頃から急増しています。スキルを売買するサイトやSNSで「退職代行やります」と呼びかける個人業者も存在するようです。
その陰で「お金を払ったあとに何もしてくれなかった」「会社から直接電話が来て辞められなかった」という失敗も後を絶ちません。
そもそも退職代行サービスは、きちんとした接遇と監修がないと出来ない仕事です。
現役スタッフとして説明できる範囲で、優良サービスの特徴と依頼してはいけない業者の見分け方を紹介します。
退職代行として法人で営業している会社は、もともと電話代行や秘書代行サービスを専門としていた会社です。
社会的ステイタスのある人からの依頼に対応できるよう、コール応対の研修は欠かせません。代行中に脅迫と受け止められかねない言動をとるのはもってのほかですし、謝罪を代行することもあるので細かな言い回しには注意が必要です。
退職代行を行うにあたっては「とにかくすぐ辞めたい」というニーズに応えられるよう、労働交渉にならないようにしなくてはなりません。
このサービスは、一定規模の会社であること・きちんと専門家のアドバイスを受けていることは欠かせない仕事です。
片手間で退職代行を請け負う業者も多いのですが、年間数百件の依頼を受ける会社は、きちんと電話代行業の全身があります。様々なカテゴリーの電話を請け負うには、法人化して社員を抱え・相談しやすい窓口も用意しなければなりません。
個人事業主ではなく会社として営業しているサービスを選べば、スキルと依頼達成力に信頼をおけます。
電話を代行するサービスには、契約関係や損害賠償にまつわる交渉をすることが許されていません。お金にまつわる話し合いが出来るのは、弁護士資格を持つ人だけなのです。もし退職代行業者が交渉を始めてしまった場合、それは無資格営業のひとつ「非弁行為」として扱われてしまいます。
とはいえ、代行依頼のある電話は難しい内容のものが中心です。言い回しや伝言の内容ひとつで、先方に「法的交渉が始まっている」と受け止められかねません。
こうした事態を防ぐために、電話代行に長けた会社は有資格者による指導と監修を受けています。スタッフは代行電話をモニタリングされ、定期的に研修も受けなければなりません。
言い換えれば、法律監修を受けている業者なら、勤務先と後々トラブルになる可能性は極めて低いと言えます。管理人が在籍している会社でも、退職失敗や勤務先の怒りを招いてしまった例はほぼありません。
法律資格を有する人が監修者として入っているサービスは、信頼できると言えます。
退職代行を依頼してはいけない会社は、数えきれないほど存在します。
すぐに会社を辞めなければならない事情がある人ほど、違法業者の罠にはまりがちです。出来ないことを「出来る」と言われたり、きちんと代行内容を説明しない業者でも、切羽つまる心理だと信じて頼みにしてしまいがちです、
ここからは、違法業者の見分け方を紹介します。
退職代行サービスは、有休取得と給料支払い交渉をしてはいけません。無資格者による法的交渉、つまり非弁行為になるからです。
ところが、お客を捕まえたいがために「有給も給料も最後まできっちり支払われる」とアピールする業者がいます。副業として退職代行をしている個人業者にいたっては、違法性を理解していません。
正規の退職代行では、事前に「有給消化や買取を求めることはできない」「給料が全額支払われるとは限らない」とお断りしています。そもそも、無理に交渉せず速やかに辞められるのが、退職代行のメリット・コンセプトです。
お金に関して損をすることはないと強調する業者には、依頼しないようにしましょう。
退職代行は勤務先と働く人との関係を鑑みる必要があり、そのほとんどが難しい内容です。一律ですべて同じ対応をすれば達成できるというものではありません。
そこできちんと聞いておきたいのが、追加料金があるのか・ないのかという点です。この点をはぐらかすサービスは、決して良い者とは言えません。
最初に「どういうことをやってくれるのか」「追加料金はいくらで・何を依頼するとかかるのか」を確認しておきましょう。
もし違法業者やスキルの高くない業者に依頼してしまうと、会社の上層部の怒りをかえって煽ってしまう・そもそも退職できないという事態になりかねません。
優良サービス・気を付けたほうがいい業者の特徴をまとめてみます。
優良サービスの特徴
気を付けたほうがいい業者の特徴
会社を辞めたいという気持ちが強くなると、焦って間違った判断をしがちです。それでも業者選びだけは冷静に、退職代行を依頼してよかったと思えるよう慎重に判断しましょう。